アジサイちゃん2 「お手紙合戦」
前回の記事でアジサイちゃんとのお返事合戦が始まった経緯を書きました。
こんなこと、LINEの普及した今では考えられないような気もしますね。なんとなく時代の流れも感じちゃいます。
今回話すのはそのお返事合戦について、これがまた思い返すとすごかったなぁと思います。
前回の記事では、僕とアジサイちゃんはメールのやり取りをしていましたが、そういったメールができるのは稀なことで、アジサイちゃんの家庭は厳しく、メールをあまり許されてる環境ではありませんでした。
実際にメールをしていたのも、親から隠れてしていたと聞きました。
そんなメールをできない僕たちが、家で悶々とする気持ちをぶつけていたのがお手紙でした。
学校でほとんど毎日顔を合わせているのに関わらず、ってところには若さが故って感じなのでしょうか。
家に帰って夜になるとお互いがお互い宛に手紙を書きます。内容はその日もらったお手紙の返事であったり、学校では言いにくかった本音であったり(なにかしらの謝罪みたいなのが多かった印象)、あとは家であったことや思ったことをつらつらと…
企業のグッズみたいなので貰えるようなメモ帳あるじゃないですか。
あんなかんじのメモ帳にだいたい1〜4枚程度のものが多かったです。
それを次の日に学校に持って行き、交換。
こんなことを毎日続けていたわけです。
本当に「毎日」なので、休みの日を挟んだ月曜日だとか、連休明けだとかはその分多く渡し合っていました。
なので分量でいうととんでもない量になります。
本格的にやり取りをし始めてから卒業するまでだいたい1年間ありましたが、全部保管してるとカンカンのお菓子の箱が二箱いっぱいになるくらい。
なにをそんなに書くことがあったのかは今では疑問です。
また、これにまつわる「やりすぎなエピソード」も(既にここまででやり過ぎ感があることは否めない)あって、
アジサイちゃんは割と病弱な女の子で、よく学校を休むこともありました。
その時はお手紙のやり取りができない…
普通はそうなると思うのですが、
アジサイちゃんがお休みの時は、アジサイちゃんの妹が僕の元にお手紙を届けてきて、僕からの手紙もアジサイちゃんの妹に預けていました。
アジサイちゃんの妹からしたらいい迷惑ですよね……
そこまでお手紙を重要視していた僕たちですが、そうやって自分たちの気持ちを形にして積み重ねていける状態にしたことが
お互いの依存度を高めたことにも繋がっていたんじゃないかな、とも思えてきますね。